さいたま市の「はしっこ」space845

space845はさいたま市岩槻区のはしっこ、越谷と春日部に隣接した場所にある。目の前には水田が広がりその先にはスカイツリーが見える抜群のシチュエーション。オーナーの利根川さんには10年ほど前から構想があった。みんなの集まる場所を作りたい。その思いがいよいよ2021年に始動した。

建物は父の会社兼住居として建てられた。薪ストーブのある吹き抜けの広いリビング、その一角には仕切られた畳のスペース。床の間のある畳の部屋と広いキッチン。ゆったりとした洒落たつくりだ。その他、利根川さんの人柄が伝わるような木のぬくもりが感じられる作業場や畑もある。

始めた動機は「みんなが集まる場所を作りたい」

どんな場所にしたいか、それはふたつある。

ひとつは、なんとなく人が集まってきて、ぼーっとしていられる場所。ふらっと来て集まった人たちの自然なコミュニケーションで何かが生まれる、そんな空間が作りたい。

もうひとつは、各自が自由な表現のできる場所。販売などを行うギャラリーや個展ではなく、自分を表す、表現自体を見せる、アートなど自由な制作、それを作るところから見せたい、共有したい、そのような場所だ。一方、長く継続していくことも重要な点として見据えている。

アーティスト、サポーター、地域住民など

多くの人の「交流の場」

2021年夏にオープンし、浅見俊哉さん、遠藤一郎さんのプログラムを実施した。その時、アートの制作過程を間近で見るとともに、アーティストのアートに取り組む姿勢や関わり方に接することができ、これが大きな経験となったという。もともとさいたまトリエンナーレ2016に制作として関わりアーティストとの繋がりは多かったが、さらに若いアーティストとも繋がり、ここで制作・展示をやりたいという声も上がっている。

すでに何人かのアーティストと、制作・展示の相談をしており実現が楽しみだ。滞在型の作品制作も計画しており、その時は制作過程をオープンにする。これらの活動によりアーティスト、サポーター、地元住民など多くの人の交流が行われることだろう。

また、本箱に関するプログラムなどアーティスト招聘以外にも多様な計画がある。

みんながやりたいことをやる場を作る!

さいたま市のはしっこで熱い情熱が密かに燃えている。

住所

さいたま市岩槻区大口639−1

代表

利根川 兼一

HP/SNS

さいたま国際芸術祭レガシー事業 さいたまアーツセンタープロジェクト・市民サポーター事業(2021年度)