オープンのきっかけ、経緯は?
オーナーの青山さん(ご先祖様は鎌倉時代に京都から浦和へ移住してきた記録が残っており、日蓮聖人を自宅に泊めたこともあるとか!)は、証券会社で働くかたわら、1967年に自宅の一画に画材店と子ども向けのお絵描き教室を開業した。その後、美術ブームを追い風に規模を拡大。脱サラ後は大人向けの絵画教室に続き、美大進学を目指す予備校「彩光舎美術研究所」をスタート。現在は、週替わりでアート作品を展示する画廊「ギャラリー彩光舎」もある。ちなみに彩光舎の屋号は、画材の仕入れ先だった文化堂の人に考えてもらったそう。「彩の国さいたま」というキャッチフレーズよりはるか昔から「彩」の文字をつけているのが密かな自慢。
どんな場所なの?
浦和駅西口から徒歩11分、旧中山道沿いの調神社向かいにある。ここは4歳~87歳まで、老若男女問わず絵を描くのが大好きなたくさんの人たちが美術を学びに来る総合的なアートの学び舎(まなびや)だ。
特に予備校からはこれまでに5,900人(けっこう有名な画家やマンガ家も卒業生にいますよ!)を超える美大進学者が巣立っていった。彼らのなかには次世代のアーティストを育てるため講師として戻って来る人も多い。ここは、いわばアーティストたちにとっての「実家」のような原点であり、アートと人、そして人と人とをつないでいく場所だ。
アートとの繋がりと未来展望は?
1980年頃、調神社挟んで反対側の浦和第一女子高校の美術の宮田先生から美術大学予備校開設の依頼があり、予備校をはじめる。東京藝術大学合格者を12名輩出した年もあった。今年の埼玉県展に39人入選、毎年12月にサムホール展を開催をしている。(18回目)
現在は、貸しギャラリー(43,000円/1週間)、キッズ絵画教室、大人の絵画教室、予備校と「教育」に力を入れている。特に未来をつくり続ける子どもたちへの美術教育については、時代のニーズに合わせて、今の良さを引継ぎながらもどのように実施していくかを模索し、より良い形で今後の展望につなげていく。地域を盛り上げながら、地域の人から愛される絵画教室としてどのように展開していくのかに注目。