オープンのきっかけ
GAFUの名前は、義父がやっていた画布(油絵に使うカンバス)の工場跡地ということに由来している。義父が体調を崩し使われなくなった築90年の工場。義父の想いが詰まっており、絵描きさんにとっても大切なこの建物をなんとかして残したい、また、地域の方に開かれた交流の場として活用していきたいという気持ちでオーナーの船岡さんが2年前、gallery & spaceにリノベーションした。地域のいろいろな才能のある方々に活用していただきたい、多世代の方々にこの場所に足を運んでいただきたい、という気持ちもあった。
どんな場所なの
もとは画布制作工場なのでフロアはおよそ15m×8mと広く、天井は高いうえにそり返った特殊な形をしている。土間のテーブル席と靴を脱いで上がる板張りのスペースがあり、子どもにも高齢世代にも快適だ。手前の隅には小さなステージ、奥には義理のお兄さんお手製の立派なスピーカーがあって贅沢に音楽を聴くこともできる。広いスペースを活用してマルシェを8組共同で開催したり、酷暑時のキッチンカーのイベント、調理をしながら食材の割合を考える算数教室などのユニークな活用実績がある。特定の人だけでなく、同時に様々な団体や多世代が利用可能とすることで新たなつながりもできている。
担い手たちの想い
オープンして2年、利用方法を日々模索していると船岡さん。情報発信は口コミと一部のSNSが中心で、利用したい方とは直接話をし、目的を伺った上で信頼できる方に利用してもらっている。あえて、利用方法や金額を明確に提示しないことで、利用時間に融通を利かせたりお手伝いをするなど、人のつながりや地域貢献を大事にしている。地域の他のスペースともつながり、高齢世代が外に出て集える場づくりなど、地域の方々が求めていることについて話し合うことも目指しているという。
将来展望
今後は、これまで行ってきたイベントのほかに誕生日パーティーや同窓会、音楽会などの予定もある。将来について船岡さんは「地域の方が交流できる場所は地域の方々が作っていくと思っているので、私がこうしたいという想いはありません。どうなっていくのか私自身が楽しみにしています。」とおしゃっていた。過日行われた盆栽のワークショップでは、講師の丁寧な指導のもと、幅広い年齢層の方が熱心に取り組み、ワークショップが行われていないスペースでは食事やカフェをゆっくり楽しむ人が和やかに過ごしていた。
住所 |
さいたま市南区別所3-21-4 |
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代表 |
船岡 まり子 |
HP/SNS | |
アーツカウンシルさいたま 市民サポーター事業(2023年度) |