オープンのきっかけ、経緯

青山さんご夫妻は建築士で、住宅など様々な建物を設計している。青山さんが所有するこの土地は駄菓子屋さんに貸していたが、駄菓子屋さんがやめることになって何を作るかを考えた。かつての商店街で現在も人通りの多い道に面していて、全てが住宅だと通りに対して閉じた閉塞的な雰囲気になってしまう。街のスポットとなる地域に開かれた場所を作りたい考え、現在の貸しスペースかつ住居としての利用が可能な「つきのみちくさ」をオープンした。

「つきのみちくさ」から生まれる活動

「つきのみちくさ」は青山ご夫妻の建築事務所「アトリエ・リング」のプロジェクトの一つである。貸しスペースは、展示ギャラリー的に利用されたり、日常的には研修や打ち合わせ場所として使われたりと様々だ。現在はコロナ禍ということもあり自由に広報できず利用は限られているが、オープン時には「つきのみちくさ ことはじめ―木とともに暮らす かたち展―」と題し、家具作家による小物や家具の展示・販売、映画の上映、木と親しむようなワークショップの開催などを行った。

こういったことが日常的に行われる場所にしていきたい。

今後の展望は? 

月単位で一週間程度の展覧会が開かれる展示ギャラリーや会議スペースとして活用して欲しいと考えている。また、近くにある自邸の中庭も利用し、2つの拠点を繋いで「つきのみちくさ」の屋内展示と自邸中庭の野外展示を企画しても面白い。自邸は現在1階に空き部屋がるので、アーティスト・イン・レジデンスの可能性も夢見ている。

さらに、「さきっちょ」や「楽風」など周辺施設と連携や、「彩光舎」の美術研究所の方たちと展示会を行なうなど、少しずつネットワークを広げることを考えているという。

どのような場・施設があると良いか 

青山さんは、「人々が自由に集まり、ふとした会話の中で企画が生まれる。そういったものが自由活発に出てくるような、アイデアを混ぜる人(キーパーソン)がいつもいる場所があることで、浦和という街をより良くしていくことができるのではないか」と考える。

「浦和と大宮はスケールが違う。人間に近い時間と空間のスケールが街にまだ残っていて、静かにのんびりと時間の流れを楽しむような特色がある。ヒューマンスケールに近い経済活動や環境を破壊しない開発が浦和では望ましいのではないか」

住所

さいたま市浦和区岸町4丁目18-11-1

電話番号

048-822-3894

代表

青山 恭之
永田 博子

HP/SNS

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